BAR CINE CITTA`

 
 

 グラッパとは主にイタリアで生産されるブランデーです。特徴は葡萄の搾り汁を醸造、蒸留して造るコニャック等に代表される一般的なブランデーと違い、ワインを造った後に残る葡萄の搾りかす、ヴィナッチェを発酵させたアルコールを蒸留します。本来無色透明のものが主流ですが、最近では樽熟成を行い琥珀色をした製品も多くなりました。

 

 グラッパにはその製造過程に拠って2つのタイプがあり、それはワイナリーで自社生産したものと、グラッパ製造メーカーがヴィナッチェを買取って生産したものです。ワイナリーの自社生産ものは自ら蒸留している所も多少ありますが、ほとんどは専門業者か近隣で蒸留施設を持つワイナリーに委託しています。何故ならば蒸留技術を持ち合わせていないか、設備を備えるコストが掛けられない小さなワイナリーが多いからです。ただこれらの違いから優劣が必ずしも生じるという事ではなく、ワイナリー製造のものは自社のワイン銘柄ごとに造られたシングルエステートが多く、グラッパメーカーのものは葡萄品種ごとや生産地区ごとに造られるブレンドものが多い傾向にあり、それこそがより幅広い味わいの違いを形成していて、それぞれグレープブランデーの中で一番葡萄の香りを残す美味しいお酒です。

 

 グラッパという名前の由来には有力な2つの説があり、1つは北イタリアで葡萄の房を意味するgrappoloからとする説と、町の名前バッサーノ デル グラッパからとする説があります。

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